野仏


私の田舎には地蔵信仰が現存する
私はこの小さな信仰の姿が好きである。
地蔵信仰は日本の全ての信仰の集約された
原点と思っている。
その昔、街道であった道しるべとしても
それは存在する。

この地蔵さんは
赤いベベを着せてもらっていた。
地蔵さんに毎日花を供え、
周りをいつもきれいにする
そんな老人に出会うとき
私は何か救われた思いがする。
この様な老人が生きている限り
田舎は救われている。
そして日本人の心はまだ健在であると感じる
何の教義も利益も求めぬ
誠の人の心を見ることが出来よう。
なぜに地蔵信仰が生まれたかなどと詮索などしようとも思わない。
今、それを大切にしている人の心が貴重であり、希有でもある。
ほのぼのとした暖かな心を伺い知ることが出来る。
これからの世代にこの心が伝えられるだろうかとも思う。

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